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内閣改造で経済改革を目指すも、暴動が全国で発生

(チュニジア)

パリ発

2021年01月22日

チュニジアのヒシェーム・ムシーシー首相は1月16日、首相官邸での記者会見で内閣改造を発表し、内相や法相を含む11人の新閣僚を任命した(添付資料表閣僚名簿参照)。ムシーシー首相は経済改革と社会・地方格差の是正を実践する段階として、内閣改造は政治行動の効率化と調和を図ることが目的とした(1月16日、TAP)。

2020年9月の第1次組閣では、カイス・サイード大統領が実務型内閣を望み、主要閣僚を含む9閣僚を人選したと言われる。しかし、1月5日にタウフィック・シャフェディン内相が解任されるなど、サイード大統領とムシーシー首相の間で意見の相違が指摘されていた。今回の内閣改造では、第1次内閣で大統領が指名したとされる閣僚は法相など軒並み解任となり、国会の各党代表が推す人選となったという分析が主流で、国会主導型への移行を明確にした。社会・経済問題の解決が内閣の急務としているものの、ここ10年の権力闘争の延長上にあるともいわれている。

失業など背景に全国各地で暴動

一方で、1月17日には、チュニス郊外やビゼルト、ナブールなど全国各地で若者による暴動、破壊行動が発生した。内務省広報官によると、632人が破壊や窃盗行為で逮捕され、大半が10代だった(1月18日、TAP)。暴動の発生した地域は、失業や貧困など社会・経済問題が集中している地域とされており、経済苦から政府への不満が爆発したかたちだ。民主化運動「アラブの春」と発端となった「ジャスミン革命」から10年が経ち、民主的議会政治の枠組みは構築されたが、10年間に政権が9回も交代し、地方格差や若者の高失業率などが引き続き課題となっている。

また、長期化する新型コロナウイルス感染の対策で夜間外出禁止令やロックダウンが継続されていることも、社会の閉塞(へいそく)感の一因とみられる。1月18日時点で感染者数累計は約18万人となり、1月14日から4日間の全国的ロックダウンに続き、18日以降は感染者の多い地方でロックダウンが行われ、夜間外出禁止令は午後4時から翌日午前5時まで施行されている。

(渡辺智子)

(チュニジア)

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